SECTION 1
現状と課題 — 南小樽病院が置かれている状況
小樽市内の急性期・慢性期病院として地域医療を担ってきた南小樽病院(131床)は、
院長・大川博樹先生(73歳)の後継者問題と4期連続赤字が重なり、存続が危ぶまれる状況にあります。
帝国データバンクの信用スコアは42点(D評価)。主取引行である北洋銀行とは13年来の融資関係が続いていますが、
現状のままでは病院の継続が困難な局面に差し掛かっています。
| 項目 | 内容 |
| 病院名 | 医療法人社団青優会 南小樽病院 |
| 病床数 | 131床(急性期・慢性期) |
| 院長 | 大川博樹 先生(73歳) |
| 後継者 | なし(院内・親族ともに不在) |
| 直近業績 | 4期連続赤字 年商推定 約13億円 |
| 北洋銀行借入 | 5.21億円(13年間の継続融資) |
| 信用スコア | TDB 42点(D評価) |
このまま何も手を打たない場合、病院の閉院・清算という最悪のシナリオも現実味を帯びます。
地域の患者さん・スタッフの雇用・小樽市の医療体制への影響は甚大です。
SECTION 2
スキームの全体像 — 3者によるソフトランディング
本スキームは、院長・銀行・引受法人の三者が合意することで、
病院を閉院させることなく円滑に次世代経営体制へ移行させる「経営引継ぎ」です。
スキームの核心:
北洋銀行は5.21億円の既存融資を「ヘアカット(損失)なし」で鳳應会に引き継ぎ、
新規9.79億円を追加融資するのみ。院長は後継問題から解放され、
鳳應会が透析・リハビリ強化で病院を黒字再建します。
SECTION 3
資金の流れ — 15.21億円の内訳
北洋銀行からの融資15.21億円は、以下の通り用途が確定しています。
資金の大半は設備投資(透析・リハビリ)と診療継続のための運転資金であり、
堅実な病院再建に直接充当されます。
■ 既存債務の引継ぎ
青優会 → 鳳應会 借入組み替え
5.21億円
小計5.21億円
■ 新規融資の内訳
透析室新設・機器整備
2.70億円
回復期リハビリ病棟整備
1.50億円
施設改修・ICT整備
0.60億円
事業承継・移行費用一式
(院長退職金 1億円・M&Aアドバイザリー 1,000万円)
1.10億円
運転資金(診療継続・人件費等)
3.89億円
小計9.79億円
| 区分 | 金額 | 概要 |
| ① 既存融資 引継ぎ | 5.21億円 | 青優会→鳳應会 組み替え。損失計上ゼロ。 |
| ② 設備投資 | 4.80億円 | 透析室・リハビリ病棟・施設改修 |
| ③ 事業承継費用 | 1.10億円 | 院長退職金(1億円)・M&Aアドバイザリー費用(1,000万円) |
| ④ 運転資金 | 3.89億円 | 診療継続・人件費・医薬品・Year1〜2の運転補填 |
| 融資総額 | 15.21億円 | 元利均等・月979万円・15年返済 |
SECTION 4
立地的優位性 — 逆ストロー現象による患者誘致
南小樽病院は小樽市と札幌市のほぼ中間地点(両市中心部から約20km)に位置しています。
この立地が、再建の大きな強みとなります。
逆ストロー現象とは
通常の「ストロー現象」では、地方の患者が都市(札幌)の大病院へ吸い上げられます。
しかし回復期リハビリ・慢性透析という分野では、まったく逆の流れが起きます。
札幌の急性期病院は回復期ベッドが慢性的に不足しており、
治療後の転院先を探せない患者が多数生じています。
南小樽病院がこの受け皿となることで、札幌の患者が小樽へ流れる「逆ストロー」が実現します。
SAPPORO 札幌市
急性期病院群
(人口200万人)
✗ 回復期リハビリ病床 慢性的に不足
✗ 透析受入可能施設 待機期間が長い
✗ 急性期治療後の転院先がない
患者の流れ
→
逆ストロー
車20分
JR快速33分
MINAMI-OTARU 南小樽病院
回復期・透析
特化病院(131床)
✓ 回復期リハビリ 50床確立(Year 3)
✓ 透析 20台フル稼働(Year 3)
✓ 自然環境豊かな療養立地
| 立地優位性 | 内容 |
| 札幌からのアクセス | 車で約20分・JR快速で約33分。通院・転院ともに現実的な距離。 |
| 札幌の患者需要 | 人口200万人の急性期病院群から、回復期リハビリ・透析の転院先として継続的な患者紹介が見込める。 |
| 小樽の地元患者 | 小樽市内の慢性腎不全患者・回復期患者の地元完結。遠距離通院の負担解消。 |
| 競合の少なさ | 小樽〜西区間に透析特化・回復期リハビリ特化の病院は少なく、先行優位が大きい。 |
逆ストロー現象の収益インパクト:
札幌の急性期病院1施設から月2〜3名の転院紹介を受けるだけで、透析患者20名・回復期50床の稼働率目標を達成できます。
札幌市内の連携候補病院は複数あり、伯鳳会グループのネットワークも活用します。
SECTION 5
再建の柱 — 鳳應会が描く南小樽病院の5年後
YEAR 1
経営権移行・準備期
透析設備発注・既存患者維持・スタッフ体制整備
YEAR 2
透析部門 立上げ
透析10台稼働・札幌からの転院患者受入開始
YEAR 3 ★
黒字転換・損益分岐点
透析20台フル稼働。月収益1,000万円超で返済を完全カバー
YEAR 4
安定成長期
リハビリ50床確立・地域包括ケア拡充・稼働率80%超
YEAR 5
完全健全化
年商22億円・EBITDA+2.2億円・返済余力十分
バックアップ
伯鳳会グループ
全国で赤字病院を黒字再建。医師・透析専門スタッフを供給
小樽市への効果:
南小樽病院131床が存続・強化されることで、小樽市民の医療アクセスが維持されます。
透析・回復期リハビリという不足機能が補われ、従業員の雇用も継続されます。
北洋銀行は15年間で利息収益+3.77億円を確保し、地域金融機関としての役割を果たします。
SECTION 6
中村先生へのお願い
本スキームを成立させるうえで最も重要なのは、大川院長に「信頼できる後継者がいる」という安心感を
持っていただくことです。院長が「地域のために病院を託せる」と感じられる橋渡しが、
すべての起点になります。
お願いしたいこと
1
大川院長との非公式な場の設定
「地域医療を真剣に考えている医師がいる」という程度のご紹介で構いません。
まずは院長に鳳應会・近澤の存在を知っていただく機会をいただけますと幸いです。
2
院長のご意向・ご懸念のヒアリング
先生を通じて「院長が今何を心配しているか」をお聞きできれば、
より丁寧なアプローチが可能になります。
3
正式交渉のタイムライン調整
2026年7月27日(本日)に北洋銀行小樽中央支店との面談を、先生にもご同席いただき実施いたしました。
引き続き院長サイドとの合意形成を、先生のお力添えをいただきながら進めてまいりたく存じます。
先生の長年のご地元へのご尽力・医療行政に関わるご見識を深く拝察しております。
本件を通じて、先生とともに南小樽病院の再建はもとより、小樽の医療政策をともに盛り上げていきたいと考えております。
ご多忙のところ誠に恐縮ではございますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
連絡先:
医療法人社団鳳應会 理事長 近澤 徹(ちかざわ とおる)医師
Medi Face, Ltd. 代表取締役
E-mail:chikazawa@medi-face.co.jp